鮫の卵を見たのは人生初めてだった(at沖縄・美ら海水族館)。

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これがその時の写真。

この卵も常時公開されているわけではなく、ちょうど飼育係の人が出てきて説明をする時間に通りかかり、せっかくなので説明を聞いて、ついでに触ってきたものである。

 驚いたのが、トレイの上に4種類の卵の殻があるわけだが、一番大きいやつ、これが笹にくるまれた笹もちに見た目そっくりだということである。ちょっと草でできた紐で縛って、いくつか吊るしたら普通に笹もちと間違えると思う。触らせてもらったが、外側の手触りは本当に笹もちに似ている。もちろん中には柔らかいおもちは入っていない。卵の内側はつるつるしていて硬いのだった。

この卵の殻は本物で、普段はアルコールにつけて保管しているそうだ。笹もちみたいな卵をはじめ、あまりにも見た目がとっぴなので、本物だといわれるまで笹やプラスチックなどで作った模型だと思って見ていた。

その時、周囲には中国人観光客らしき人々がたくさんいたが飼育員の人が説明しても日本語が通じていなかったと思われ、まさかこれが鮫の卵(しかも本物)だとはわからなかったと思う。かなり損してる。

 

美ら海水族館ジンベイザメがいるだけあって鮫に詳しい水族館で、いままで鮫に対して漠然と思っていた疑問をけっこう解消できた。

その疑問の1つがあんな大型の魚が卵からどうやって生まれてくるのかということである。写真に載せた本物の卵は、笹もちみたいのが手のひらサイズで、これ1個で鮫1匹だそうで、結構大きいと思った。また、おなかの中から(卵胎生や胎生)生まれてくるのもいる。胎盤がある種類までいるそうだ。獰猛で知られるホオジロザメ卵胎生で、おなかの外に出てくるまでに仲間の卵や胎児を共食いして、その競争に勝ったものだけが生まれてくるとか・・・生まれてくる前から獰猛で、筋が通った生き物だと思った。ただ、脳みそは哺乳類のイルカとぜんぜん違って、魚類らしさを感じる。あと、鮫の歯、あれはよくできてる。だめになってもスペアが次々生えてきて頼もしい。

鮫について勉強しようとして水族館に行ったわけではないが、普段意外と(たぶん月に1,2回くらい)鮫のことを考えているような気がするのでとても参考になった。鮫はふつうは人間を食料だと思っておらず人間が鮫にやられて死ぬことはイメージよりぜんぜん少ないそうなので、普通の人は鮫についてそんなに考えなくてもいいと思う。私は動物番組が好きなので、海の動物の番組を見るついでに考えることが多い。